ここでは具体的に波形の見方を説明します

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以下の波形をご覧ください。超一流チェロ奏者によるフォーレのエレジーの冒頭部分です。(ピアノ伴奏付き)
(0.5秒付近から、チェロのソロが始まります。)

波形

波形は以下の4つの部分から成り立ちます。(横軸は時間です。単位:秒)

A)音量
  全体(チェロ+ピアノ)の音の大きさを表しています。ヴィブラートによる音量変化が少し見えますね。

B)音の高さ
  左端のピアノ鍵盤により、1オクターブ内(CからHまで)での音の高さを示します。エレジーの冒頭のEs、D、Cの音が奏されており、それらの音にヴィブラートがかかっているのがわかります。

C)オクターブ
  どのオクターブかを示します(2〜7を左端のドットで表示)。この例では、Es4、D4、C4であることがわかります。

※B&Cにより、C2〜G7まで(注1)を、スクロール等なしに表示が可能です。
注1)サンプリング周波数が44100Hzの場合であり、22050Hzの場合はC2〜G6となります。

D)基準値(平均律)からのズレ量(cent)
  それぞれの音程の基準値(平均律)からのずれを表示します。例えば、任意の曲をヴィブラート無しで基準値通り(あるいは基準値からNcentずらして)に弾いた場合、横一直線(0cent、あるいはNcent)となります。これにより、音階を弾いた場合やヴィブラートをかけた場合、基準より高いのか低いのかが一目で判断できます。簡単に言えば、Bの部分での音程のゆれを基準線ごとに合わせ、拡大したといった感じです。
この例では、最初のEs音がちょっと低めに(約13cent)、次のD音がちょっと高めに(約10cent)奏されているのが良くわかりますね。標準的な素晴らしい演奏だと思います。勿論耳で聞いても素晴らしいです。


<ソフト作成者のちょっとしたこだわり>
  当ソフトは、時代の流れに反してウィンドウの拡大縮小やスクロールを禁止しています。 その場限りの波形分析においてはそういった機能があれば便利かもしれませんが、例えば今日のデータと1年前のデータで縮尺等が異なると、それらの比較が困難になってしまいます。そういった理由で当ソフトでは縦横のサイズを固定にしました。そのかわり、リサイズ&スクロール無しに広い音域を概観し、且つ詳細部分も見ることが出来るよう工夫を凝らしています。

尚、画面上の分解能は、音程:1cent、時間:10mSecとなっています。精度に関しては評価方法により変化しますので、ここでは申し上げられません。実際に波形をご覧になられて、皆様方でご判断願います。

それでは、ごゆっくり音程可視化の世界をお楽しみください。

尚、ご意見ご質問等ございましたら、こちらまで、メール願います m(_ _)m
メールアドレス: amateur_cellist07@hotmail.co.jp